少子高齢化に対応した口腔機能の維持・回復のための
教育・研究拠点を目指して

 疾患や加齢によって低下した摂食、発声、呼吸などの口腔機能の回復・維持は、心身の健康とQOLの向上を図るために火急の対応を要する課題といえます。
 昭和大学歯学部は、「口腔機能の維持・回復研究プロジェクト」を策定し、次世代を見据えた口腔の衛生管理、疾患治療およびリハビリテーションシステムの開発を目指しています。

 2008年、口腔機能を多面的に捉え、最先端の医療技術の導入とその開発を推進するために、本学各研究所から幅広い分野の専門家が集結し「昭和大学口腔ケアセンター」が設立されました。口腔ケアセンターでは、文科省や日本私立学校・共済事業団などの大型研究事業による支援をうけてきました。また、本学の付属研究施設である「臨床薬理研究所」との連携を主体とし、「頭頸部腫瘍センター」、「スポーツ運動科学研究所」、「発達障害医療研究所」、「腫瘍分子生物学研究所」と共同で口腔疾患の発症メカニズムや粘膜、唾液、歯、神経などの口腔環境の恒常性維持機構について詳細に解析し、得られたエビデンスに基づいて嚥下、顎骨壊死、補綴、矯正、口腔ケアなどを対象とした高度で革新的な医療技術の開発を目指しています。